空き家を長期間放置すると、汚れや雑草の増殖による景観の悪化だけでなく、放火や不審者の住み着き、さらには重犯罪に利用される恐れがあります。自治体の調査で「倒壊の危険がある」と判断された空き家は、立ち入り調査や行政代執行の対象になるため、売却や再利用の予定がなくても適切に管理する必要があります。
空き家を自分で管理するために必要なもの
空き家の管理は、住んでいる家と同様に所有者自身で行うことが可能です。以下は、空き家を自分で管理する際に準備しておくと便利な道具です。
- 軍手: 重いものを持ち上げたり固い扉を開けたりする際に手指を保護します。枯れ枝やゴミを集める際にも有用です。
- 室内履き: 空き家は床に砂やホコリが溜まりやすいので、足裏の汚れを外に持ち出さないために室内履きを使用しましょう。足裏の怪我防止にも役立ちます。
- 掃除用具: 長年蓄積された汚れやホコリはカビの原因となるため、ほうきやちりとりを使って空き家を清潔に保ちましょう。
- ゴミ袋: 集めたゴミはゴミ袋にまとめ、その日のうちに持ち帰って処理します。空き家にゴミ袋を放置すると不審者に狙われる恐れがあります。
- 脚立、懐中電灯: 床下や天井裏の状態を確認する際に使用します。問題が見つかった場合は早急に対処しましょう。
空き家を自分で管理する方法
空き家を適切に管理するためには、以下のポイントに注意しましょう。
- ポストの点検: ポストに投函されるチラシやダイレクトメールを定期的に点検し、放火の原因となることを防ぎます。ポストをテープで塞ぐと空き家と分かりやすくなるので避けましょう。
- 換気: カビの発生を防ぐために、湿気や汚れた空気を排出するように2ヶ所以上の窓を開けて換気しましょう。クローゼットや押入も忘れずに風を通します。
- 通水: 給排水管の悪臭や劣化を防ぐために、台所や洗面所、トイレ、浴室などの通水を行いましょう。
- 庭木、雑草の処理: 庭木は強風で隣接する住宅に被害を与える恐れがあるため、定期的に手入れしましょう。庭の雑草も景観の悪化や犯罪被害のリスクを高めるため、定期的に処理します。
空き家は住んでいる家に比べて老朽化が早く進むため、定期的な管理が必要です。自分で管理することも可能ですが、遠方に住んでいる、高齢で体力に自信がないなどの場合は、専門業者への依頼を検討してみましょう。